双極性障害とは、気分が高揚して異常なほど活力がみなぎる躁状態と、逆に気分が落ち込み無気力になるうつ状態という2つのばらばらな状態に陥る病気です。この病気は治療が長期化することが多く、また完治も非常に難しいです。

そう聞くと、なんだかそれまでの普通の生活、家族との結婚生活や続けてきた仕事に影響が出そうに感じますよね?今回は、双極性障害と離婚、退職の関係について紹介します。

影響はどのくらい?結婚生活では、暴力や無気力…

ではまず、双極性障害が生活に与える影響をみていきます。始めに、結婚生活への影響についてです。

暴力的にもなる躁状態

躁状態の時、患者は気分が開放的になって全能感で満たされます。自身のやろうとしていることは全て正しく、端から見れば明らかに無謀なものであっても、成功すると疑わないのです。

この時、患者の状態は周りから見ても異常なものです。いつものこの人ではない、といったレベルのことです。しかし、本人にそれを告げたり、あるいは実行しようとしている無謀なことを止めようとすると、それに強い拒否を示すことがあるのです。そして、それを否定するために、いつもではあり得ないような暴力に走ることがあります。いわゆる家庭内暴力です。これが、家族との生活に大きな影響を与えるのです。

何も手につかなくなるうつ状態

対して、うつ状態では無気力になって塞ぎ込み、何も手につかない状態になります。この症状はうつ病のものとほぼ同じ、といえば想像しやすいでしょうか。

この時、例えば家事などを行っていた人が病気になった場合は、それらをやっていくことも難しくなります。更に、そうして自分のやるべき事ができない自分に、患者は嫌悪感を募らせどんどん落ち込んでいくという悪循環にも陥っていくのです。

影響はどのくらい?職場では、暴走や効率低下…

無謀な挑戦をする躁状態

では続いて、職場での影響です。躁状態の時には、先ほども触れましたが異常な活力でもって無謀な計画に乗り出します。患者がもしも計画や予算などを自由に操れる立場にいる人であった場合、後から躁状態が終わって不可能と気付いても遅いことがあります。その時の職場の同僚への迷惑は、計り知れません。

満足に仕事ができないうつ状態

最後に、うつ状態での仕事ですね。うつ状態ではずっと好きだったこと、ずっと義務と思って日常的にやってきたことが、しかし全くできなくなることが良くあります。それまでどれだけ責任感を持って、あるいは愛着を持って仕事に取り組んでいたとしても、このうつ状態に陥ることで全く手につかなくなることが往々にしてあるのです。

実際に離婚、退職は多いの?とても多い!

正直、非常に多い

では、実際の離婚や退職の多さを見ていきましょう。まずは離婚についてです。夫婦のどちらか一方が双極性障害の場合、その離婚リスクは3倍になるとされています。離婚の理由は様々ですが、浪費など患者の面倒をみていらないため、自覚がないとは言えひどい暴力を受けるため、そして問題の起きている夫婦の様を子供に見せないためなどが主なものです。

続いて退職についてです。双極性障害は始めうつ病と診断されたり、見つかっていないことも多いので正確には言えませんが、メンタルの不調での退職は40%との報告もあります。双極性障害は、医師に診断を受けると休職命令が書かれた診断書を受けます。それを会社に提出し、まず3か月の休職期間に入るのです。その後、治療の状況を見て、更なる休職期間が足されるか、職場復帰できるかとなっていきます。

医師の許可がなければ仕事への復帰はできません。治療がなかなか上手くいかず、復職の目処が立たないまま日々が過ぎ、そして退職勧告を受けることがあります。双極性障害の完治までの道のりは予測がつきません。ゆえに、その勧告を受けて、あるいは自分の考えで、退職を選ぶ患者が多いのです。

離婚、退職をしないためには?できる範囲で!

できる範囲で、やれることをしていく

では、離婚や退職をしないためにはどうすればいいのでしょう?どちらにも言えることは、病気を理解することと、その上で助けをもらうだけにしないことです。

結婚生活において、夫婦どちらかが双極性障害であれば、もう一方はそれを助け支えようとするものです。しかし、ともすればそれは、一方的に支えさせることになりかねません。考えすぎ落ち込みすぎはよくありませんが、病気だからと居直ったりしないこともまた大切です。その時々にできることをやり、そして何より支えてくれる結婚相手に感謝の意をきちんと伝えることが大切ですね。

職場でも同じです。医師の休職命令で仕事を再開することが難しい中でも、病気のことをカミングアウトし、待っていてくれる同僚に感謝の気持ちを伝えることが重要です。そして戻ってくるために、きちんと病気に向き合っていくべきなのです。

周りにできることは?病気、患者を知ること!

正しい理解をする

では患者の周りの人、結婚相手や同僚にできることはないのでしょうか?必要な事は、病気のことや患者のことを正しく理解し、その闘病を無理のない範囲で支えることです。

今までと人の変わってしまったような行動や、理不尽な暴力、仕事への取り組みの低下など、それらは周りからすればとても得体の知れない怖いものです。ですが、その原因や理由などの背景をきちんと正しく理解すれば、その怯えは消えていくものです。今からはどういった状態になっているのか、どれがその症状なのか、医師ほど詳細まででなくとも良いのです。病気のことをある程度理解するだけで、お互いに迷惑は軽減することができます。

双極性障害患者は気付かないうちに周りに多大な迷惑をかけていることがあります。暴力的になっているときには、周りを危険な目に遭わせてしまうこともあるのです。ですから家族や同僚は、あくまでも自衛を最優先にしつつ、患者をできる範囲で支えてあげてください。

まとめ

互いに悔いのない選択を

いかがでしたか?双極性障害患者の離婚や退職などは、正直少ない可能性ではありません。それは、そのまま続けていれば、結婚相手や仕事先と患者双方にとって、良くないと考えられることが多いからです。患者にもその周りにも、悔いのない選択を心がけたいものですね。

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