躁状態とうつ状態という、2つの状態で患者を苦しめる双極性障害。それは、患者のいわゆる普通の生活を奪うものです。家族との生活、そして生きるための仕事。今回は、この双極性障害患者と仕事の関係についてみてきます。

病気が仕事に与える影響、仕事は続けられるのか、やめなければいけないのか。患者が勉めるにはどんな仕事が向いているのか。生きるためには働かなければいけません。双極性障害患者が、楽に働くのを少しでも手助けできるような情報を、お届けできればと思います。

躁状態と仕事の関係は?突然の暴走が!

先に、双極性障害が仕事に与える影響についてお伝えしたいと思います。双極性障害は2つの状態、躁状態とうつ状態を行ったり来たりする病気です。今回はそれぞれの状態の病気との関係について、解説します。

行動力が跳ね上がる躁状態

まずは、躁状態についてです。そもそも躁状態とは、日頃のその人と比べて以上と思えるほどに、活力が満ちる状態です。こう聞くとよいことに思えるかもしれませんが、有り余る行動力が、後々の事態までの判断ができずに無謀な方向に暴走する状態なのです。

このような状態では、その行動が周りの迷惑になる事が大いにあるのです。実際としては、到底無理な計画を立てたり、実際に行動して見せたりしてしまうのです。それも、周りの制止も聞かずに、です。

これは周りから見ても異常と判断されるような行動力です。このような躁状態が現れる双極性障害を双極性障害Ⅰ型といいます。これよりも活力の上昇が小さい双極性障害Ⅱ型も存在します。こちらは周りからは少し調子がいいのかな、と思われる程度の高揚を得ます。どちらにしても、日頃とは活力が、患者その人の仕事に影響を与えることに変わりはありません。

うつ状態と仕事の関係は?何も手につかず…

無気力になるうつ状態

続いてもう一つの状態、うつ状態についてです。これはほぼうつ病と同じ症状が現れる状態で、好きだったことに興味を示さなくなるなどの無気力な状態となります。

趣味にも目が向かない中で、仕事に打ち込めるわけもありません。仕事も上手くいかず、またいつもよりも暗くなった性格が、人間関係など対外的な問題に発展していくこともあります。

このような相反する2つの状態が、しかしどちらも同じように仕事への芳しくない影響を与えるのです。

仕事を続けるならどうなる?無理はできない

無理はしないで、できる範囲で続けていこう

では実際の双極性障害と仕事との関係を見ていきます。まずは、発病後も仕事をなんとか続ける場合です。

発症しても仕事を続けるという人は少なからずいます。しかし総じて、それまでのようにばりばり働くことは難しいです。その時の自分に無理のない範囲で、完璧を求めずに続けて行くのが鍵ですね。それ以上を求めると、症状の悪化や周りへの迷惑に繋がります。

まずは自分で、自分の病気をきちんと理解し受け入れ、治療を続けること。そして、できる範囲で周りにも理解と助けを求めていくことが、患者が仕事を続ける上で必要不可欠なことです。急にではなく、少しずつ病気を克服していきながら一歩一歩前に進んでいきましょう。

休職することはあるの?医師の勧めで休む

思い切って休んでもいい

続いて、休職という選択肢についてです。その期間は患者の症状などによってばらけますが、3ヶ月から半年、時には1年程度の休職を医師から勧められる場合があります。

正直な話、悲しいことですが双極性障害への正しい理解でもって、支援をしてくれる企業は少ないです。自己申告だけではなく、あらかじめ医師と相談して、休職を求めるような診断書を書いてもらうことが必要です。

双極性障害はいつ治る、復帰にどのくらいかかると名言することは難しい病気です。故に、休職という選択肢をとっても、当初の考え通りの復帰には困難もつきまとうということも分かっておいてください。

仕事を辞めた場合はどうなる?生活はできる!

国の支援で生きていくことができる

そして、退職を選んだ場合についても紹介します。患者の中には仕事を辞める事を嫌がり、医師が書いた診断書を会社に出さない人がいます。しかし、そのまま仕事をし続けるということは、患者を更に追い詰めることになります。医師に仕事から離れることを勧められたのなら、会社側とちゃんと相談しましょう。

仕事を辞めても、健康保険の手当金や、国の厚生障害年金からある程度の収入は得ることができます。それで足りなければ、生活ほどという手段もありますから、豪遊とは言わないまでも、生活することはできます。

そのような生活をしたくない、という気持ちは分かります。ですが患者はまずその病気を治すことが第一です。無理せず仕事から離れることも必要なのです。

どんな仕事が向いている?収入より環境重視!

次に、患者が病気を克服し、新たに仕事を始めるときについてです。精神にも深い根を張る病気ですから、患者に向いた仕事、向かない仕事があります。今回はその2つに分けて、その条件を紹介します。

復帰はじめには、どんな仕事が向いている?

まずは向いている仕事からです。双極性障害からの復帰のとき、第一の目標となるのは、焦らずに社会になじんでいくことです。少しずつ、無理をしないで健常者と同じような環境に戻ること、とも言えますね。

そのような目標のためには、収入のことよりも、生活のリズムを整え、無理なく長期的な勤務ができる環境を求めるべきです。具体的は、残業がないか少ないこと、勤務時間が明示され徹底されていることなどです。

逆に向いていない仕事は?

続いて、逆に向いていない仕事も紹介します。端的に言えば、追い込まれるようなものはやめておいた方がいいです。特に、人からストレートに感情を向けられるものや、ノルマがあるものがその代表ですね。

具体的に言えば、接客業や営業が挙げられます。社内のみならず、外部の契約先やお客様と話すものはよくないと言えますね。

また、これとは別に、夜勤も控えた方がいいと言えます。生活リズムの狂いは、双極性障害再発の可能性を跳ね上げます。先ほども少し述べましたが、勤務時間の乱れがみられるものはおすすめできません。

まとめ

第一は病気を治すこと

社会人にとって働くのは非常に大切なことです。しかし、それ以上に健康に生きるというのはもっと重要です。

双極性障害を押して働き続け、結果追い詰められて死に至るくらいなら、どうかきちんと心身を休めてください。周りの人も、今回ご紹介したようなことで悩んでいる人がいたら、どうか休む方向で背中を押してあげてください。

仕事はやり直せますが、人生はやり直せません。病気で人生そのものを壊されないように、仕事先、家族、本人。全員が治療を考えていきましょう。

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