うつ病を患った夫と寄り添って10年、家族の病と向き合うストレスで気がつけば私もうつ状態になっていました。

誤解のないように申し上げておきますと、うつ病は移る病気ではありません。

だからと言って「私が弱かったのだ」と自分を責めるのはよくある間違った思考パターンです。

私がまだ病識の無い時に陥っていたその自責を見つけ出してくれたのは、偶々他の病気で掛かっていた総合病院の婦人科の担当医でした。

「うつ病」として過ごした4年間

私はすぐに同じ病院内の心療内科に回され、そこで初めて「うつ病」との診断が下されました。

すぐに服薬を開始し定期的な診察を受けましたが、3分診療で何を伝えることも出来ず、寝込んでばかりで自分の生活も管理出来なくなり家庭は滅茶苦茶です。それを見かねて地方都市に住む両親に一時的に引き取られることになりました。

そこで掛かったのは女医のいるクリニックです。予約制で30分、泣くわ叫ぶわと不安定な状態でしたが根気強く観察され「うつ病」として投薬による治療を続けました。変化が訪れたのは、実家に戻って3年ほどした頃でしょうか。

外出を拒み起き上がることさえままならなかった私が、徐々に活発に動き始めたのです。積極的に友人に会い、また、ネットを通して仕事を請け負っては精力的にこなします。そして電池が切れてはまた寝込むのです。

その状態を見て、初めて「双極性障害」を指摘したのは他でもない精神保健福祉士でもあった母です。

つらいのはうつ、怖いのは躁

話し合いのもと諸々の事情で私は私の家庭に戻ることになりました。夫が通院していたクリニックに掛かり「双極性障害」としてリチウムを服用する治療が始まりました。

大きな石を飲み込んだようなうつ状態はとてもつらいものです。身体は動かずただひたすら寝ることでつらい現実から逃避する日々です。家事一つ出来ない自分を責める元気さえありません。

強い希死念慮に囚われても涙すら流れません。ところが躁状態になるとうつ状態の苦しみが嘘だったのかのような(実際にうつ状態を忘れてしまう程の)爽快感や多幸感そして行動力が湧き上がるのです一般的にうつ状態の苦しみは周知されていますが、私にとって怖いのは寧ろ躁状態でした。

手が届かないような大きな仕事を引き受けてしまったり、金銭感覚を失って浪費をしたり。友人と会えば落ち着きなく余計なことばかり話し手しまい、とにかく失敗の連続です。仕事での信頼や友人を失うのは必ず躁状態の時でした。

病気をオープンにするということ

うつ病の診断を受けて以降、私は家族以外に双極性障害であることを打ち明けたことはありませんでした。幸い身の回りが理解者で固められていたことが一因です。

身近で症状を見ているからと言って理解されるとは限りませんが、ふとしたことで自分を責めて希死念慮に陥ってしまう状態の私を非難する人はいません。しかし「何かおかしい」と感じてその原因を知りたがる方はいるものです。

特にプライベートで付き合う友人にそれを隠すのは大変に困難でした。適当に誤魔化しながら付き合って、躁状態の勢いで激しいやりとりをした挙句に友人関係を切られた経験もあります。

自身を省みて「病気も含めて私は私」と思えるようになったのはつい最近のことです。病気を理解してくれなくても良い、ただ病気であることを知っていて貰えるだけでもいい。

私を友と思ってくれる相手に対して真摯であることが、私にとっても一番楽な事だと気づいたのです。

寛解を目指して今なにが出来るか

寛解と言う言葉を知らなかった訳ではありませんが、長い間何故か私の中に寛解を望む気持ちはありませんでした。

うつ状態にしろ躁状態にしろつらい時にはその苦しみから抜け出したいと願います。なぜこんな病気になってしまったのかと悲しい思いになります。なのに「では治そう」と言う発想はありませんでした。

今、寛解を目指したいと思い始めている自分はどこから来たのでしょうか。それは、同じ病気で苦しむ方々との交流から生まれました。「苦しい」「つらい」と言う言葉の裏にある「社会に復帰したい」「生きたい」と言う強いメッセージが私を動かしました。

同じ困難を抱える方々と寄り添い、励まし合い、共感を得る事で下ばかり向いて愚痴を零していた自分を省みることを始めたのです。私は孤独ではありません。こんな私を見ていてくれる人がいる。

それが支えです。症状のコントロールは生半可ではありませんが、今の有り様を受け入れて寛解を目指します。

双極性障害の辛さから解放されたいあなたへ

「鬱」と「躁」の悪循環から独力で脱出する「プチ認知療法」

認知療法で双極性障害を克服した人は多くいます。なぜなら、認知療法で自分の考え方を変えることで鬱と躁をコントロールすることが可能だからです。ですが、認知療法を実践するのは簡単ではありません。そこで、認知療法の専門家が作成したDVDを見るだけで実践が出来るプチ認知療法があります。それを実践すると、認知療法を気軽に実践することが出来、結果として、うつを克服することが出来ます。