気分の高揚と意欲の低下を繰り返すことで知られている双極性障害には2つの種類があります。

それは双極Ⅰ型障害と、双極Ⅱ型障害です。同じ双極性障害と言ってもこの2つには大きな違いがあります。

良く聞く双極性障害っていったいどっちのことなんだろう?

私たちが双極性障害と言われて思い描く姿は、目立った行動を起こす躁状態と、意欲が低下する抑うつ状態を繰り返すような姿でしょう。その姿は「双極Ⅱ型障害」として分類されています。双極Ⅰ型障害は、行動はかなり目立つのですが、必ずしも抑うつ状態を伴うわけではありません。

双極Ⅰ型障害の方が重篤な障害?

双極Ⅰ型障害と、双極Ⅱ型障害の大きな違いは、「躁状態」を呈するのか、それとも「軽躁状態」で収まっているのかという点にあります。また、双極Ⅱ型障害は抑うつ状態を伴うことが必須とされています。

双極Ⅰ型障害は、双極Ⅱ型障害と比較すると、高額な買い物や奔放な性行動など、より社会生活に深刻な影響を与えるような行動を取ってしまいます。一方双極Ⅱ型障害は、躁状態に準ずる行為があっても、そのために社会生活が破綻するようなことは行いません。社会生活が立ち回らなくなったらそれは双極Ⅰ型障害の可能性が高いでしょう。

軽症なの?双極Ⅰ型障害と双極Ⅱ型障害の違いについて検証!

社会生活を大きく損ねてしまったり、社会的信頼を失ってしまう可能性がある双極Ⅰ型障害。では、双極Ⅱ型障害は双極Ⅰ型障害よりも障害の程度が軽いのでしょうか?その謎を解明するために、まずは簡単に双極Ⅱ型障害について説明していきたいと思います。

双極Ⅱ型障害とは?

双極Ⅱ型障害とは、軽躁状態と抑うつ状態の両方の症状を併発している方に対して診断される疾患名です。躁状態の前でも後でも良いのですが、抑うつ状態を経験していることが必須となります。

社会生活は保たれている

双極Ⅰ型障害に特徴的な、社会生活を破綻させるような行動を双極Ⅱ型障害も取ってしまい事はありますが、その程度や頻度は双極Ⅱ型障害より少ないため、社会生活が大きく破綻することはありません。仕事も継続することが出来るし、家事なども実施することが出来ます。

うつ状態と軽躁状態を繰り返す

双極Ⅱ型障害に特徴的なのはその気分変動の激しさです。躁状態の前後に抑うつ状態を伴うことが多く、認知機能は保たれているため、冷静になった時の罪悪感や後悔の程度がかなり大きいと言われています。

双極Ⅱ型障害と双極Ⅰ型障害と比較しながら理解していこう!

双極Ⅰ型障害よりは社会的に目立つ行動が少ない双極Ⅱ型障害ですが、だからと言って決して軽症だという分けではありません。双極Ⅱ型はどのような特徴があるのでしょうか?

躁状態は薬で治る?双極Ⅰ型障害の方が症状は落ち着きやすい

双極性障害は脳の神経伝達物質のバランスが崩れることで生じている疾患の1つですが、双極Ⅰ型の示すような躁状態の方が薬の効果が高いと言われています。つまり、双極Ⅰ型障害は投薬治療である程度治る可能性が高いため、早く回復出来る可能性があるのです。

一方、抑うつ状態を示す双極Ⅱ型障害は症状が寛解するまでに時間がかかると言われています。また、後に示すように自殺の可能性も高いため、薬の処方には注意が必要です。

使える薬も種類が豊富

双極Ⅰ型の目立った行動を落ち着かせるためには気分安定薬や精神病の薬が使用されることが多いのですが、双極Ⅰ型の躁状態に作用すると言われている精神科のお薬は種類も豊富となっています。そのため、自分に合った色々な薬を試すことが出来るもの双極Ⅰ型の症状が落ち着きやすい一つの特徴です。

自殺のリスクが高リスク?双極Ⅰ型障害よりも自殺の可能性が高い理由とは

双極Ⅱ型障害の場合は、抑うつ状態と躁状態が入れ替わるため、冷静になる時間が双極Ⅰ型障害よりも頻繁に与えられます。また、自分でやったことはその理由も併せてしっかりと覚えているため、自分の事が信じられなくなったり、自分がしたことに対して強い後悔を抱きます。

病気として考えにくいところがある

双極Ⅰ型障害の躁状態は、誰が見ても普段と様子が異なっている状態であることが分かりますが、双極Ⅱ型障害はその程度が軽いため、病気の症状でそのような行動を起こしているのか、もしかしたらその人の意思でそのような行動を起こしているのかが区別がつきにくいところがあります。

自分自身を責めることで自殺に繋がりやすい

そのため、病気ではなく自分の性格の問題だとか、心が弱いせいだと捉えやすく、自分を責めてしまう事は増えていきます。その結果、自分の存在意義が見いだせなくなり、自殺の可能性が高くなっていると言われているようです。

衝動性も高い

双極Ⅱ型障害は、双極Ⅰ型障害と比較して衝動性が高いとも言われています。思い立ったらすぐに行動してしまうところも自殺企図に結びつきやすい一因となっています。

まとめ:双極Ⅱ型障害は決して軽症の疾患ではありません

これまでで紹介してきたように、双極Ⅱ型障害は社会的な行動が目立たないだけで決して双極Ⅰ型障害よりも軽症ということはなく、自殺のリスクを考えるととても注意していかなければならない疾患の1つとなっています。もしかして双極Ⅱ型障害かもしれないと感じた場合は、決して軽く見るのではなく医療機関を受診してしっかりと治療を行っていきましょう。

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