気分の変動が激しく、寝る間を惜しんで仕事や遊びに精を出していたかと思えばエネルギーが切れたかのように何もできなくなるといったことはありませんか?当てはまるようなら双極性障害である可能性もあります。

双極性障害は以前は躁うつ病と呼ばれていました。その字の通り、躁とうつが繰り返される病気です。双極性障害は薬物療法が主体となります。治療ではどのような薬が使われるのでしょうか。

気分のムラは薬物療法で治る?双極性障害とは!

双極性障害は精神疾患!

双極性障害は気分のムラを伴う精神疾患です。脳の内部でドーパミンの異常が起こることにより、興奮し不眠で活動的になる躁状態と、気分がめいって何もできなくなるうつ状態が繰り返されます。気分の変動は数か月から数年周期で現れます。

双極性障害は薬物療法が主体になります。心療内科・精神科で双極性障害に効果があるとされる薬を処方してもらうことができます。それでは、どのような薬で治療が行われるのかを見ていきましょう。

双極性障害治療の要!気分安定薬とは?

まずは気分安定薬で治療する!

双極性障害の第一選択薬は気分安定薬です。気分安定薬には躁状態とうつ状態の両方を改善し、再発を防止する作用があります。以下が治療に使われる気分安定薬です。

  • リチウム(リーマスなど)
  • パルプロ酸ナトリウム(デパケン、バレリンなど)
  • ラモトリギン(ラミクタールなど)
  • カルバマゼピン(デグレトール、テレスミンなど)

ラモトリギン以外は催奇形性があるとされています。催奇形性のある薬剤は妊娠している女性が服薬すると胎児に奇形が生じることが多い薬です。妊娠中の女性や、これから妊娠を希望している女性は注意が必要です。

統合失調症だけじゃない!抗精神病薬とは?

元々は統合失調症の薬だった!

抗精神病薬とは、統合失調症の治療薬として開発された薬になります。統合失調症も双極性障害と同じく、脳のドーパミン異常が原因とされている病気です。幻覚を伴う陽性症状と平坦な気分が持続し、行動ができなくなる陰性症状が現れる病気ですが、主に陽性症状に効果を示す薬となっています。抗精神病薬は双極性障害でも頻繁に使われる薬となっています。

特に躁に効果的!

抗精神病薬には興奮した脳内を抑える作用があるため、躁状態に効果を発揮します。双極性障害に効果があると承認されている抗精神病薬には以下のようなものがあります。

  • オランザピン(ジプレキサなど)
  • アリピプラゾール(エビリファイなど)

他にも、以下のような抗精神病薬が治療に使われることがあります。

  • クエチアピン(セロクエルなど)
  • リスペリドン(リスパダールなど)

症状に合わせて変える!他の薬とは?

抗うつ薬はもろ刃の剣!

うつ病に効果があるとされている抗うつ薬ですが、双極性障害のうつ状態に使用するにはもろ刃の剣になりかねません。うつ状態の改善につながる反面、躁の状態に変化(躁転)しやすいからです。しかし、重度のうつ状態には抗うつ薬を使用することもあります。

双極性障害に使用される抗うつ薬には以下のようなものがあります。

  • セルトラリン(ジェイゾロフトなど)
  • パロキセチン(パキシルなど)
  • フルボキサミン(デプロメール、ルボックスなど)
  • イミプラミン(トフラニール、イミドールなど)
  • マプロチリン(ルジオミールなど)
  • ミルタザピン(リフレックスなど)
  • ミルナシプラン(トレドミンなど)
  • デュロキセチン(サインバルタなど)

睡眠薬、抗不安薬も!

躁状態でもうつ状態でも、不眠を引き起こすことがあります。重度の不眠状態が続くようであれば、睡眠薬を処方されることもあります。しかし睡眠薬には依存性がつきやすく、薬を急に中断すると眠れなくなることがあるので注意が必要です。薬をやめるときには少しずつ減らす方法を取りましょう。

また、極度の不安状態には抗不安薬が使用されることもあります。抗不安薬も睡眠薬と同じく、依存性がつきやすい薬です。長期的な投与だと耐性が付き、ますます止めにくくなることがあります。症状が症状が強いときにのみ使用し、だらだらと飲み続けないようにしましょう。

薬物療法のサポートに!精神療法とは?

考え方を改める!

双極性障害は躁状態の時には自分を過大評価し、うつ状態の時には過小評価してしまう傾向があります。そのため、客観的に自分を見つめることにより、症状を軽くすることができます。そのために有効であるのは、精神療法の一つである認知行動療法です。

自分自身で行動を冷静に見つめなおすためには、考えていることを紙に書いてみることがいいでしょう。紙に書くことにより、頭の中で考えるよりも客観的にその出来事を見ることができます。それでもうまくいかないときには、カウンセラーなどの専門家を頼るのもいいでしょう。治療への近道になります。

まとめ

双極性障害は躁とうつが繰り返され、気分の波に苦しむ病気です。しかし、双極性障害は薬物療法で改善することができます。第一選択薬の気分安定薬のほか、抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬なども使用されることがあります。普段から自分を客観的に見る癖をつけることにより、症状を軽くすることができます。

双極性障害を自分自身で治すのは困難です。気持ちの変化に自分自身がついていくことができずに悩んでいるのなら、まずは専門家を受診してください。

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