双極性障害は以前は躁うつ病と呼ばれていました。その名の通り、躁状態とうつ状態が繰り返し現れる病気です。双極性障害になると激しい気分の変動が起き、トラブルを起こしやすくなります。

双極性障害の症状とはいったいどのようなものでしょうか。躁状態、うつ状態、それぞれどのような点に注意したらよいのでしょうか。双極性障害の症状を見ていきましょう。

興奮しておしゃべりに!躁状態とは?

気分の良い躁状態

躁状態は気分が高揚して気持ちが良く、次から次へとアイディアが浮かび行動に移せるため、本人も周囲の人々も病気だと気付きにくい状態です。不眠不休で物事に没頭している姿は、周囲からエネルギッシュでアクティブな人間だと映るでしょう。

躁状態は脳が興奮している状態です。自分が偉くなったような気がして、すべて自分が正しいのだと思い込む誇大妄想を生みます。また、無計画にお金を使うことにより借金を背負うことになったり、作業が乱雑になったりします。

人間関係のトラブルに注意

躁状態のときは怒りっぽくなります。少しのことで怒り狂い、相手に耳を傾けません。そのため人間関係のトラブルが多く生じやすい状態です。職場に適応できないため、離職を招くことにもなりかねません。

躁状態で怖いのは、自分自身が病気であると認識できない点です。うつ状態と比べて心地が良く、気分が軽快であるために病識が薄れます。興奮状態から来るトラブルだけではなく、軽快な気分に任せて過度にエネルギーを使うことにより、後々来るうつ状態が悪化する恐れがあります。

躁とわからない躁状態もあるの?軽躁とは!

2型に起こる軽躁

双極性障害には1型と2型があります。躁状態が顕著な1型と違い、2型は軽度の躁(軽躁)で留まるため、躁状態だと気付かないこともあります。しかし、いくら軽度であっても軽躁は躁の一種であるため注意が必要です。

躁状態ほどではないにしても、誇大妄想や怒りっぽさは現れます。湧いてきたアイディアが正しいものか冷静に判断することができないため、深く考えることなく会社を辞めたり、恋人と別れるなど、後々後悔するような事態を起こすことになりかねません。

何をしても気持ちが晴れない!うつ状態とは?

行動できないうつ状態

うつ病に代表されるように、うつ状態はエネルギーが切れてやる気が出ず、行動もままならない状態です。気持ちが落ち込んでふさぎ込み、悪いことばかりに目が行くようになります。

うつ状態にも妄想は出ますが、躁状態の誇大妄想とは正反対の状態になります。自分を現状以上に小さく、価値のないものに思い、自分がとても悪いことをしているかのように思い込みます。また、実際には貧困ではなくても、お金が足りないように思い、将来を悲観することもあります。

うつ病とは違うの?

双極性障害のうつ状態とうつ病(大うつ病)は似ていますが、異なる病気です。うつ病は気分が落ち込むのを防ぐために治療を行いますが、双極性障害は気分の波の幅を抑えるのを目標とします。

治療で使う薬も、うつ病の治療には抗うつ薬を使用するのに対し、双極性障害のうつ状態には通常は気分安定薬で対応します。双極性障害のうつ状態は抗うつ薬を使うことにより躁状態に変化しやすいため、慎重に検討する必要があります。しかし、重度のうつ状態には抗うつ薬を処方されることもあります。

イライラして憂鬱な気持ちに!混合状態とは?

躁とうつが同時に起こる

双極性障害で一番怖いのは、躁とうつが同時に襲ってくる躁うつ混合状態です。躁状態のように興奮し、行動力はある反面、うつ状態のように気分が晴れません。その時の感情に飲まれて高圧的にふるまい、のちのち後悔して深い罪悪感を感じることになります。また、強い焦燥感はあるのに理想通りに事が進まないように感じることもあります。

混合状態は双極性障害で一番自殺のリスクが高い時期であり、注意が必要です。頭の中をさまざまなアイディアが駆け巡り、それに合わせて突発的に行動を起こしながらも憂鬱な気分を抱え込んでいるため、衝動的に自殺をすることがあります。

双極性障害は人生を狂わせる?感情の波に注意!

感情のまま動かないで!

双極性で大切なことは、感情の波を抑えることです。激しい躁状態を経験した後には、激しいうつ状態が待っています。躁の波を抑えることができれば、うつの波を抑えることができます。

自分が現在、双極性障害のどのような状態であるかを認識することができれば、感情の波を抑えることができます。「躁だからこのような思考をしているんだ」「うつだからこのような思考をしているんだ」と客観的に見て、その時その時の感情に流されないのが大切です。

まとめ

双極性障害は躁とうつの感情に翻弄される病気です。躁状態では誇大妄想や怒りっぽさ、アイディアが次々と浮かび、浅はかな行動を取ってしまいます。また、うつ状態では気持ちの落ち込みや価値のない気持ち、罪悪感などに翻弄されます。それらが同時に出てくる混合状態もあります。

双極性障害において大切なことは、感情の波を緩やかに抑えることです。感情の波の幅が大きすぎると、本人が苦しいだけでなく、周りも疲弊することになります。双極性障害だと疑いを持ったら、なるべく早く専門機関を受診しましょう。

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