双極性障害は躁とうつが繰り返され、気分の上がり下がりが激しくなる精神疾患です。離職や離婚の原因になることもあり、双極性障害患者本人だけではなく、周囲の人々にとっても苦しい病気です。

双極性障害は何が原因で発症するのでしょうか。予防方法はあるのでしょうか。双極性障害の原因について探っていきましょう。

治療方法が異なる!双極性障害とうつ病の関係は?

どちらも気分障害!

双極性障害は気分の高揚する「躁」と気持ちの落ち込む「うつ」が交互に現れる病気です。双極性障害の患者の多くはうつ状態のときに心療内科・精神科を受診することが多く、当初は「うつ病」という診断名をつけられていることも多いです。

双極性障害とうつ病はどちらも気分障害というカテゴリーになります。気分障害はその名の通り、気分に問題が出る病気です。しかし、双極性障害とうつ病は異なる病気であり、治療方法も異なるために注意が必要です

抗うつ薬は躁転する!

通常、うつ病の治療にはうつ状態を改善する抗うつ薬が使われます。しかし、双極性障害の人が抗うつ薬を使用すると、うつ状態から躁状態に切り替わることがあります。躁に転じることから、躁転と呼ばれています。

双極性障害のうつ状態がひどいときには抗うつ薬を処方されることもあります。しかし躁転するリスクがあることから、通常は双極性障害の薬である気分安定薬で治療を行います。

双極性障害は脳の異常!脳の内部の乱れとは?

脳内物質が関係している!

双極性障害のはっきりとした原因はわかっていません。しかし近年の研究から、脳の中で物質異常が起きることで双極性障害を発症するという説が有力になってきました。

環境の変化や度重なるプレッシャーなどのストレスにより、脳の内部の物質が通常と違う働きを起こします。脳の内部にあるべき物質が多すぎたり、少なすぎたりすることにより、躁状態やうつ状態が生まれるとされています。

双極性障害は遺伝する?親族の発症に要注意!

一卵性双生児の一致率は50%以上!

双極性障害の発症には遺伝子が関わっていることがわかっています。というのも、同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の片方が双極性障害になると、もう片方は50~80パーセントの確率で双極性障害を発症するからです。

しかし100パーセントでないことからもわかるように、遺伝だけが原因ではありません。双極性障害になりやすい体質の人がストレスなどの刺激を受けることにより、双極性障害を発症すると言われています。双極性障害の悪化を予防するためにも、ストレスを溜めないようにしましょう。

1型と2型は違う病気?同じ型を発症する!

異なる遺伝子が原因!

双極性障害には強い躁状態を持つ1型と、さほど躁の酷くない(軽躁)2型があることがわかっています。しかし、1型と2型は異なる遺伝子が原因だとされています。1型の家系には1型が遺伝し、2型の家系には2型が遺伝するとされています。

しかし、どちらの型であっても、気分安定薬が第一選択薬であることには変わりありません。躁状態とうつ状態を緩和し、再発を防ぐという治療方針に変わりありません。

抗精神病薬が効く!統合失調症との関連性は?

統合失調症とは?

統合失調症とは、陽性症状と陰性症状の二つの病状が現れる精神疾患です。以前は精神分裂病と呼ばれていました。陽性症状としては、妄想や幻覚などがあり、幻聴から誇大妄想や被害妄想を生むことがあります。それに対して陰性症状とは、感情が平坦化し、うまく思考がまとまらない状態です。

統合失調症は脳内のドーパミンのバランスが崩れることによって発症するとされています。一部ではドーパミンが増え、別の部分ではドーパミンが減ることにより、一見相反する二つの症状が現れます。

抗精神病薬が効く!

抗精神病薬は統合失調症の治療薬です。しかし、双極性障害の治療にも有効だということがわかっています。抗精神病薬であるオランザピン(ジプレキサなど)、アリピプラゾール(エビリファイなど)は双極性障害にも効果があると承認されています。他にも、クエチアピン(セロクエルなど)、リスペリドン(リスパダールなど)なども効果を発揮することがあります。

抗精神病薬は脳内のドーパミンの量をコントロールする薬です。抗精神病薬が双極性障害にも効果があることから、双極性障害にもドーパミンが関わっているのではないかとみられています。

まとめ

双極性障害は躁とうつが繰り返し現れ、気分の波に翻弄される病気です。双極性障害の原因は遺伝とストレスだとされています。双極性障害になりやすい体質は遺伝しますが、ストレスを受け流すことにより発症・再発を防ぐことができます。

双極性障害の第一選択薬である気分安定薬の他、抗精神病薬が効果的であることから、ドーパミンが関与しているとみられています。まだ具体的な原因は解明されていませんが、有効的な治療方法は解明されています。双極性障害ではないかと疑いを持ったら、まずは専門機関を受診してください。

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