躁状態を示し、時にはうつ状態をも示す双極性障害。その原因には様々なものがあると言われていますが、一体どうして双極性障害になるのでしょうか。

また、私たちも双極性障害になる可能性はあるのでしょうか?

明白な原因が特定されていない!双極性障害とは?

実は、双極性障害の原因は、はっきりとは示されていません。しかし、双極性障害の原因としてはいくつかの要因があると考えられています。

生まれつき決まっているの?遺伝子が双極性障害に関与している可能性について

一卵性双生児は全く同じ遺伝子をもって生まれてきています。そのため、一卵性双生児で双極性障害を発症してしまった人を調査することで、どれくらい遺伝子が双極性障害に関与しているのかを調べることができます。

片方が双極性障害に罹患した場合、もう片方が罹患する割合はどれくらいあるのか、また二卵性双生児と比較し双極性障害の発症割合は異なるのかを調べることで、遺伝的要因がどの程度関連しているのかを明らかにすることができるのです。

遺伝子が関与している可能性はある

調査の結果では、一卵性双生児で双生児のいずれもが双極性障害を発症した割合は60%~80%という結果になりました。この結果は二卵性双生児の割合よりもはるかに高くなっています。

もし、ここで一卵性双生児と二卵性双生児の双極性障害の発症割合に差がないという結果になれば、遺伝子の要因は関与していないということになりますが、実際には明白な差が認められました。これより、双極性障害の要因の一つとして遺伝的な要因がある事が明らかとなりました。

遺伝子が全ての原因ではない

しかし、一卵性双生児の片方が双極性障害を発症しても、もう片方は双極性障害を発症しないペアも存在していました。これより、遺伝的に発症しやすい傾向があるとしても、必ずしも双極性障害を発症するというわけではないようです。

つまり双極性障害の原因には遺伝以外にもあるということが示されているのです。

脳内伝達物質の不調?双極性障害の身体的な要因として考えられることとは!

双極性障害の研究が進むにつれて、双極性障害を発症している人は健常者と呼ばれる人と比較すると、脳内の神経伝達物質の働きに変調をきたしていることが分かってきました。そのため、神経伝達物質の働きが正常ではない人は双極性障害を発症するリスクが高いと言われています。

環境も双極性障害の発症に関連している?環境要因として考えられることとは?

また、双極性障害の要因の一つに環境の要因が挙げられています。双極性障害になる可能性を抱えている人でも、どのような人生を歩んできているのかによって発症するのかどうかが分かれ道になっているのです。では、一体どのような環境に双極性障害は誘発されているのでしょうか?

ストレスと関与している

双極性障害が発症する引き金として考えられていることがストレスです。遺伝的や身体的に双極性障害になる可能性を抱えている人が、強いストレスを感じるような環境にさらされることで、双極性障害が発症すると考えられています。失恋や離婚、休職や退職、突然の病気などは双極性障害を発症するリスク要因です。

小さいころの養育環境

ストレスと関与しているのですが、幼いころの養育環境に恵まれなかった場合は、継続的にストレスを受け続けている可能性があります。

また、ストレスにうまく対処する方法を養育者から学ぶことができなかったり、大切にされる経験が乏しいことで何かあったときに踏みとどまることができなかったりして、ストレス耐性が弱くなっている可能性もあります。

その場合、小さなストレスでも大きく捉えてしまう事になり、双極性障害のリスクが高まるかもしれません。

不規則な生活環境

睡眠時間が慢性的に不足していたり、疲労感が慢性的に積もっていたりすると、特別に大きな出来事がなかったとしてもストレスが積み重なっている状態になります。自覚症状がないかもしれませんが注意が必要です。

双極性障害は様々な要因が複合的に関与することで発症する可能性がある

双極性障害はここで紹介した「遺伝」「身体」「環境」の要因が複合的に重なり合うことで発症する可能性があると言われています。つまり、元々遺伝的に双極性障害になるリスクを抱えている人であっても、生活環境の工夫や神経伝達物質の働きを整えることで、双極性障害の発症を抑えることができるのです。

自分で一番工夫することができるのは環境要因!

遺伝的要因や身体的要因は、なかなか個人の工夫では調整することができません。家族や親戚に双極性障害を発症している人がいる場合は、発症リスクが周りの人より高い可能性があります。そのため、なるべくストレスをかけないような生活を工夫したり、たまったストレスは速やかに解消するように心がけていきましょう。

環境調整を工夫することで双極性障害の症状を緩和することもできる!

また、双極性障害を発症してしまったとしても、環境調整を工夫することで症状の悪化を抑えることができます。自分の生活習慣を見直して、正せるところから正していきましょう。

特に睡眠時間が大切

双極性障害の場合は躁状態になると眠らなくても大丈夫だしその時間がもったいないかのように感じることがありますが、これは危険信号です。体の疲れが蓄積されさらに症状を悪化させる可能性があります。そのため、特に睡眠時間を確保することに気をつけましょう。

まとめ:双極性障害の原因は複合的であり、環境調整の工夫をしていくことが大切

ここで見てきたように双極性障害の原因は複合的です。そのため、強いストレスを抱えないように工夫をしたり、ストレスを発散させるような努力をすることが、双極性障害を発症させないためには重要になります。

自分でできる環境調整から始めることが大切ですが、何から取り組んでよいのかが分からない場合は、一度お医者さんに相談してみましょう。

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