双極性障害は、気分の高揚する躁状態とうつ状態を繰り返す病気です。そのような双極性障害かどうかを判別するためには、どのような診断基準が存在するのでしょうか。

最終的な判断は医師に任せるほかありませんが、目安となる診断基準についてご紹介します。これを見れば、自分が双極性障害かどうか簡易的な判断ができます。

自分が双極性障害かどうか知りたい!そんなときどうすれば?

自分は病気かもしれない、特に双極性障害かも…というときは、どうすればよいのでしょうか。

自己判断は難しい病気

双極性障害は、自己判断が難しい病気です。躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害は、医師でも診断が難しい病気です。それは、双極性障害は現在だけの病相をみて判断する病気ではなく、それまでの病相をみて判断する病気だからです。

そのため、例えばインターネット上のツールなどを用いて双極性障害かどうか判別するのは、おススメできる方法ではありません。

インターネット上などの自己診断チェックは、どうしても「現在」の気分に引きずられる結果になってしまうからです。

双極性障害かどうか重要なポイントは?それは経過にあった!

しかし、中には双極性障害の診断基準でも知りたいという方はいらっしゃるかと思います。

双極性障害かどうかチェックするには、それまでの経過に注目する必要があります。そのためそれまでの病相を総合的に診る必要があり、ワンポイントで診断することはできません。

そこで、ここでは国際的な精神病の診断基準のひとつであるDSM-5の診断基準を紹介します。DSM-5では、以下の3つがあります。

  • 躁病エピソード
  • 軽躁エピソード
  • 抑うつエピソード

このうち、躁病エピソードを満たせば双極性障害1型、軽躁エピソードと抑うつエピソードを満たせば双極性障害2型と判断できます。

躁病エピソード

では、躁病エピソードからみていきましょう。

躁状態は、異常な気分の高揚が見られます。自尊心の肥大や、睡眠欲求の減少、また注意散漫などの激しい躁状態が1週間以上続きます。

ポイントとしては、この激しい躁状態が1週間以上続くことです。通常の気分の高揚なら短時間で終わりますが、双極性障害1型の場合はこの激しい気分の高揚が長期間続きます。

また、薬物など他の原因で生じたものではないことも確認項目として挙げられます。

軽躁エピソード

次に軽躁エピソードをみましょう。

軽躁状態でも気分の高揚はみられますが、躁病状態よりは期間は短いです。このような気分の高揚を4日以上、ほぼ毎日いつでもあることが特徴です。

躁病状態と軽躁状態では、程度の違いはありますがみられる症状は同じようなものです。しかし軽躁状態は一見するとただ気分の良いだけのようにみえることがあります。

この軽躁状態は、正常な気分の高揚と非常に判別が付けにくいものです。

躁病状態との明確な違いは、軽躁状態は職業や学業、生活に著しい支障が出ない点です。しかし生活に支障が出ていないときでも、妄想や幻覚がある場合は躁病状態になります。

抑うつエピソード

抑うつエピソードは、簡単に言ってしまえばうつ病と同じような病相であることを指します。抑うつ気分や感情の喪失、食欲低下や集中力の低下などの症状が認められます。

また、抑うつ状態でも生活に支障が出ていなければ、単なる気分の落ち込みと判断できます。

うつ病と間違えやすい?双極性障害と見分けるポイント

抑うつ状態を見ただけでは、うつ病と双極性障害は判断できません。では、どのように両者を見分ければよいのでしょうか。

躁状態が分かりやすければ判断は簡単

双極性障害で特徴的なのが、躁状態とうつ状態を繰り返す、という点です。このとき、躁状態が分かりやすければ双極性障害と判断するのは比較的容易です。

診断基準上でも激しい躁状態を認められればそれだけで双極性障害1型と判断することはできます。

双極性障害2型はわかりづらい!?その理由をご説明

双極性障害は躁状態とうつ状態を繰り返す病気です。そのような特徴ですので、双極性障害の抑うつ状態とうつ病は判別しづらいことがあります。

また、双極性障害2型の軽躁状態が診断を難しくさせることもあります。

軽躁状態が診断を惑わせる

双極性障害2型は、反復的なうつ病との判別が特に難しい病気です。反復的なうつ病とは、うつ状態と正常な状態を繰り返す病気です。

この、反復的なうつ病の「正常な状態」と、双極性障害2型の「軽躁状態」の判別が非常に難しいのです。人によって「正常な状態」は違いますし、「軽躁状態」の程度が軽い人もいます。

両者の判断は、医師などの専門家に依頼するしかありません。

自分は双極性障害かも!?そんなときは医師の診断を仰ぐこと!

これまで双極性障害の診断基準について紹介してきましたが、最終的な判断は医師にお任せするのが一番です。

医師には経過を話すこと

医師に診てもらう際に必要なのは、現在の病相だけを話すのではなく、それまでの経過を話すことが重要です。

双極性障害はひとつの側面だけでは測れない病気です。自分で双極性障害かな、と疑うときのみならず、自分はうつ病であるかもしれないときでも、それまでの経過を医師に話しましょう。

正確な情報の伝達が、診断の助けになります。

まとめ

双極性障害は、診断の難しい病気です、うつ病と違い自己判断は難しく、最終的な判断は医師にゆだねることになります。

これまで診断基準についてお話ししてきましたが、これらの診断基準を見て、自分は双極性障害かな?と思ったら、早めに病院へ行くようにしてください。

早めの治療が、早期回復への糸口になります。

双極性障害の辛さから解放されたいあなたへ

「鬱」と「躁」の悪循環から独力で脱出する「プチ認知療法」

認知療法で双極性障害を克服した人は多くいます。なぜなら、認知療法で自分の考え方を変えることで鬱と躁をコントロールすることが可能だからです。ですが、認知療法を実践するのは簡単ではありません。そこで、認知療法の専門家が作成したDVDを見るだけで実践が出来るプチ認知療法があります。それを実践すると、認知療法を気軽に実践することが出来、結果として、うつを克服することが出来ます。