双極性障害の治療には様々な薬が使用されます。なかには、統合失調症でも使用される薬もあり、どれが正しいの?という疑問が浮かんでくるかもしれません。

ここでは、そんな疑問を解決するために、双極性障害の治療に用いられる薬をご紹介します。この記事を読めば、双極性障害で用いられる薬がわかります。

双極性障害って?治療方法は?

双極性障害についてと、その治療方法について簡単にご説明します。

双極性障害を簡単にご説明!

双極性障害で生じる症状としては、躁状態とうつ状態の波があることが挙げられます。

躁状態では、自分が全能の人であるかのように思い込んでしまい、他者に威圧的、攻撃的になることがあります。

一方、うつ状態になると気分が落ち込み、何もできなくなってしまうことが症状としてあります。

双極性障害の治療方法とは

双極性障害の治療方法としては、薬物治療と心理療法が用いられます。このうち主となってくるのが薬物療法で、気分安定薬と抗精神病薬を中心として行われます。

心理療法は、自分の病気や薬の性質を理解することを目的とする心理教育などがあります。

このうち、今回は薬物療法のお話しをします。

使用するお薬1つめ!気分安定薬とは?

薬物療法で中心となってくる薬のひとつに、気分安定薬があります。気分安定薬とは、名前の通り気分の波を抑える作用を持つ薬です。

気分安定薬の種類とは

気分安定薬には、以下のように種類があります。

  • 炭酸リチウム
  • パルプロ酸ナトリウム
  • ラモトリギン
  • カルバマゼピン

気分安定薬は、双極性障害の躁状態にもうつ状態にも効く薬です。

躁とうつは正反対のもののように聞こえますが、双極性障害で問題になってくるのは気分の波の激しさなので、この波を抑えれば良いのです。

このため、気分安定薬は躁状態にもうつ状態にも効く薬なのです。

双極性障害は再発が多い病気ですので、症状が落ち着いてからも気分安定薬を飲み続ける必要があります。人によって飲み続ける期間は違います。

薬を止めるときは、血液中の濃度を確認しながら少しづつ薬の量を減らしていきます。急に止めると、再発しやすいからです。

使用するお薬2つめ!抗精神病薬とは?

抗精神病薬とは、気分安定薬と同じように双極性障害の治療で主となってくる薬のひとつです。元々は統合失調症に使われてきた薬で、その主な役割は脳のドーパミンの働きを弱めることです。

統合失調症の幻覚・妄想などの症状は、ドーパミンの過剰な働きのためです。双極性障害の発症にもこのドーパミンが関わっているということが分かってきています。

つまり、双極性障害にも、ドーパミンの働きを弱める抗精神病薬が効くのではないか、と考えられたのです。実際に、抗精神病薬が双極性障害にも効いたという報告が近年多くあがっています。

双極性障害に用いられる抗精神病薬の種類とは

双極性障害に使われる抗精神病薬には、以下のように種類があります。

  • オランザピン
  • クエチアピン
  • アリピプラゾール
  • リスペリドン
  • ゾテピン

しかし、双極性障害治療の実績が長いのは、先に挙げた気分安定薬ですので、先にこちらの使用が検討されます。気分安定薬の効果が不十分であったり、気分安定薬を使えないようなときに抗精神病薬は使用されます。

補助的な薬その1!抗うつ剤を使用する

抗うつ剤は、その名の通りうつ病のときに使用される薬です。双極性障害では、うつ状態が深刻なときに使用されるときがあります。

双極性障害に抗うつ剤を使うデメリット

実は、双極性障害に抗うつ剤が効くかどうかはまだ議論中で、答えは出ていません。逆に害があるという意見もあります。

双極性障害に抗うつ剤を使用すると、躁転やラピッドサイクラー化してしまうともいわれています。ラピッドサイクラーとは、躁状態とうつ状態の波が通常よりも短いサイクルで繰り返される症状のことです。

ラピッドサイクラー化してしまうと、双極性障害は治りにくくなってしまいます。

補助的な薬その2!甲状腺剤を使用する

ラピッドサイクラーの患者には、甲状腺剤が投与されることがあります。ラピッドサイクラーの患者の多くが、甲状腺機能低下症を合併していることから、投与されたのが始まりです。

どのようなときに投与されるか

ラピッドサイクラーの患者や難治性の双極性障害で、他の治療薬で効果が出ないときに投与されます。

補助的な薬その3!睡眠薬を使用する

患者に不眠の症状があるときは、睡眠薬を用いることもあります。

睡眠薬を止めるときは注意

睡眠薬を止めるときは、服用するのを急に止める、ということはしてはいけません。急に止めると、不眠が再発するということもあるのです。

そのため、睡眠薬を止めるときは、医師の指導の下に、徐々に薬の量を減らしていくことが求められます。

まとめ

このように、双極性障害の治療には様々な薬が使用されます。こんなに多いの?と思われた人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、これらの薬が全て一度に処方されるわけではありません。医師の処方を守って薬を服用すれば、症状は徐々に落ち着いてくるはずです。

大切なのは、医師の指示に従うことです。自分の勝手な判断で薬を止めてはいけません。双極性障害の治療は長期間に渡るものですから、薬とも長い付き合いにならなくてはいけないのです。

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